檀家とは
檀家(だんか)とは、特定のお寺に所属し、葬儀や法要をお願いする代わりに、お布施や護持会費などでお寺を支える家のことです。そのお寺を「菩提寺(ぼだいじ)」と呼びます。
墓じまいでお寺の境内にあるお墓をなくす場合、多くは檀家をやめる「離檀」をすることになります。
檀家をやめると変わること
1. 護持会費や寄付の負担がなくなる
年間の護持会費(管理費)や、本堂の修繕などの寄付を求められることがなくなります。
2. 葬儀や法要を頼むお寺がなくなる
いちばん大きな変化はこれです。これまでは、家族が亡くなったときや法要のときに菩提寺にお願いしていましたが、離檀後は自分で頼み先を探す必要があります。
3. お寺の行事への参加の仕方が変わることがある
離檀後も、一般に開かれている法要には参加できる場合があります。参加できる行事は、お寺に確認しておくと安心です。
4. 将来、そのお寺にお墓を持てなくなる
一度離檀すると、同じお寺にもう一度お墓を持つのは難しくなることがあります。
檀家をやめても変わらないこと
信仰する宗派はそのまま
離檀は、そのお寺との関係を終えることで、仏教や宗派の信仰をやめることではありません。これまでと同じ宗派で、葬儀や法要を行うことができます。
仏壇や位牌はそのまま使える
自宅の仏壇や位牌は、そのまま使い続けることができます。
故人の戒名もそのまま
これまでにつけていただいた戒名(法名)は、離檀後もそのまま使えます。
離檀後の葬儀・法要の頼み先

1. 新しい納骨先のお寺
永代供養墓や納骨堂、樹木葬などがお寺にある場合、そのお寺に法要をお願いできることがあります。檀家にならなくても法要を受けてくださるお寺も多いです。
2. 葬儀社に紹介してもらう
多くの葬儀社は、付き合いのあるお寺を紹介してくれます。葬儀のときに困らないよう、事前に相談しておくと安心です。
3. 僧侶の手配サービスを利用する
インターネットなどで、宗派を指定してお坊さんを手配できるサービスがあります。料金が明示されていることが多く、檀家にならずに一回ごとにお願いできます。
| 内容 | お布施の目安 |
|---|---|
| 年忌法要 | 3万〜5万円程度 |
| 葬儀(通夜・告別式) | 15万〜30万円程度 |
| 戒名の授与 | 数万円〜(位による) |
金額はサービスや内容によって異なります。
4. 近くのお寺に相談する
自宅の近くにある、同じ宗派のお寺に相談する方法もあります。新しく檀家になるかどうかは、お寺とよく話し合って決めましょう。
5. 無宗教の形で行う
宗教にとらわれず、お別れ会や家族だけの偲ぶ会などの形で行う方も増えています。
離檀前に確認・準備しておきたいこと
1. 宗派と、戒名・法名を確認する
離檀後に他のお寺にお願いする場合、宗派が分からないと困ります。次のことを確認し、記録しておきましょう。
- 宗派(浄土宗、浄土真宗本願寺派、真言宗、曹洞宗など)
- ご先祖の戒名(法名)と、亡くなった日
- 過去帳の内容
2. 過去帳の写しをもらう
お寺には、檀家の先祖の記録(過去帳)が残っています。離檀の前に、ご先祖の戒名や命日の記録を写させてもらえないか相談してみましょう。
自宅の仏壇にある過去帳や位牌でも確認できます。
3. 今後の法要の予定を考えておく
近いうちに年忌法要(三回忌、七回忌など)がある場合は、どこでお願いするかを決めておくと安心です。
4. 家族の葬儀をどうするか話し合っておく
離檀後、ご家族が亡くなったときに慌てないよう、葬儀の頼み先について話し合っておきましょう。
戒名で注意したいこと
菩提寺以外で戒名をもらった場合
菩提寺がある状態で、別のお寺で戒名をつけてもらうと、菩提寺のお墓に納骨できないことがあります。ただ、離檀して墓じまいをした後であれば、この問題は基本的に起こりません。
新しい納骨先での戒名の扱い
民営の霊園や永代供養墓では、戒名がなくても納骨できるところが多いです。お寺の永代供養墓では、そのお寺で戒名をつけてもらうことを求められる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
仏壇・位牌はどうする?
そのまま使い続ける
離檀しても、仏壇や位牌はそのまま使えます。
仏壇を小さくしたい・処分したい場合
住まいの事情で仏壇を小さくしたり、処分したりする場合は、魂抜き(閉眼供養)をしてから行うのが一般的です。新しい納骨先のお寺や、僧侶の手配サービスにお願いできます。
位牌をまとめたい場合
先祖の位牌が多い場合は、一つの「繰り出し位牌」や「過去帳」にまとめることもできます。
よくある質問
Q. 離檀したら、お葬式はどうすればいい?
葬儀社に相談すれば、宗派に合ったお寺を紹介してもらえることがほとんどです。いざというときに慌てないよう、事前に葬儀社に相談しておくのがおすすめです。
Q. 新しいお寺の檀家にならないといけない?
必ずしもその必要はありません。檀家にならず、法要のときだけお願いすることもできます。
Q. 離檀したあと、元のお寺に法要をお願いできる?
お寺によっては、離檀後も法要を受けてくださる場合があります。離檀の際に、ご住職に相談してみてもいいでしょう。
Q. 離檀すると、ご先祖に申し訳ない気がする…
ご先祖の供養は、お墓やお寺の形にかかわらず続けることができます。新しい納骨先で、無理のない形で供養を続けていくことが大切です。
まとめ
檀家をやめても、信仰や供養そのものがなくなるわけではありません。
- 離檀後は、葬儀や法要の頼み先を自分で探す必要がある
- 頼み先は、新しい納骨先のお寺、葬儀社の紹介、僧侶の手配サービスなど
- 離檀前に、宗派・戒名・命日などの記録を確認しておく
- 仏壇や位牌はそのまま使える
ご不安な点やご不明な点は、墓じまいの専門家にお尋ねしましょう。
墓じまいについて相談できる業者を探す
墓じまいは、お墓の状況やご家族の事情によって進め方が変わります。分からないことがあれば、墓じまいに詳しい業者や石材店に相談してみるとよいでしょう。


